2010年3月29日月曜日

American Individualism.



(メキシコ日記、まだまだつづくけど。)

スタバでもどこでも、アメリカのコーヒーショップはラテとか、
ミルク入ってない、アメリカンとか注文すると、必ず

"Do you want room for milk and sugar?"

って、
どこまでコーヒーを注げばいいかを聞かれる。

日本だとミルク入れたくっても、決まってたっぷり
注がれて出されるから、まず濃いコーヒーを少し飲んでから
でないと、ミルク入れたくっても入れられない。

単純にアメリカのがコーヒーを飲む習慣が定着していて、
それ故の気遣いとしても見れるかも知れないけど、つったって、
日本でもコーヒー、アメリカンやエスプレッソやらと、種類が
豊富になってきたのは最近かも知れないけど、どこの喫茶店行ってもあるし。

このアメリカのカフェにおける、コーヒーに
ミルク入れるかどうかって問いは、

「アナタはどうやってコーヒーを飲みますか?」
「アナタは自分なりのコーヒーの飲み方がありますか?」

って問いかけているのだと思う。

そしてコーヒーの飲み方にしても、私の好み、
私の飲み方ってのがみんなあるのを、
想定すると共に、自分のスタイルみたいなのを確定して
持つことを促し、称賛する文化;個人主義の表れのように思う。

コーヒーに入れるミルクが置いてあるカウンターには、
普通の牛乳に、低脂肪乳、無脂肪乳(Non-fat milk、、、どう処理され
加工されてるのか、想像したくもない)、豆乳、生クリームと、
何種類ものミルクに、

砂糖も普通の砂糖に、黒糖、パルスイートみたいなん、

他にもバニラパウダーやシナモン、、、

「自分流」のコーヒーを作って下さいなって言ってる感じじゃない。

こうやって考えてみると、コーヒーをカスタマイズする
カウンターがあるのって、スタバぐらいじゃない、日本って。

ドトールとか他のコーヒーショップは、せいぜい砂糖と
クリームぐらいでしょ、置いてあるの。

最近はラテとかにキャラメルソースかけるの流行るように
なってきたけど、シロップやショット追加したりする文化も、
日本だとスタバとかぐらいな気が。

ってどっち道、シアトル発祥のスターバックスが先駆けなのだけど。


"small talk"いちばん近いのは、井戸端会議なのかもだけど、
タクシーのうんちゃんや、喫煙所で一服している人同士と
交わされるコミュニケーションのことを表す言葉。

特徴なのは、知人との会話でもあるけど、たいていの場合は
他人や、あまり知らない人同士で交わされるってのと、
THE他愛ない(会話)内容。

カフェでミルク入れるかどうか聞かれるのは、
small talkの文化、積極的に言葉を交わすことを重要とする
文化の表れでもあるのかも知れないけど。

スタバとかで、超早口で呪文みたいに

"non-fat, double shot, hazelnut latte to go"

みたいに注文してる人を見ては、アメリカンなカッコよさを
感じてたのは、そのすらすらとめんどくさい注文が
言えちゃうところに、my mornings have to start with this毎朝
同じのを同じ場所で同じように注文してるの、私の朝はコレで決まる、
コレが私を作っているの、私のflavor好みはコレ、みたいな
意識の表れのように感じているからだろうな。

ペーパー書かなくっちゃいけないってのに、
コーヒー注文して聞かれた一言からぐだぐだと考え事。

明日の政治学の授業のために、アメリカ文学勉強しています。
高校時代以来です。楽しいー。

読んでいて感じるのが、本当に社会主義を「悪」だと思っている文化なのだなーと。

Moby Dick書いた、Herman Melvilleの"Billy Bud"って作品を読んでいるのだけど。

Billyって青年のBellipotentって船での人との出会いや葛藤を描いた作品。

「船」は覇権的な社会や、法;国家の記号として働いていて、
"Billy"はそれに立ち向かっていく、「個人」を象徴しているの。

Self vs. Societyって言う、超アメリカンな二項対立。
ほんと好きだよねー!

面白い思ったのが、そのBillyと一緒に船に乗り合わせている他の船乗りと、
Billyとの間には、信頼関係っつーか、友好的な関係が築かれないこと。

船と、船の掟や、船長には不満を感じるし、
周りのヤツらは信用出来ないって状況にいるBilly。

同じ船乗りって身で、同じ階層の者同士、ほら、
プロレタリアート文学代表、小林多喜二の『蟹工船』みたいに
集って、対抗するパターンには、ならないんだな。

ま逆で、船乗り同士、お互いのこと全然、信用してなくって、
絶対お前ワルだろ!どうせ裏切るんだろ!ってなぐらいに思ってて。

アメリカの個人主義って、社会主義への恐怖心からってのも、
あるのかなーなんて。

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